【FPが解説】育休中の生活費はいくら必要?夫婦で確認したい家計の優先順位

結論:育休中の生活費は、「給付金が何%か」だけで決めず、夫婦それぞれの入金時期・毎月の固定費・出産直後に増える支出を並べて確認することが大切です。制度の対象や支給額には勤務状況・休業日数などの条件があり、同じ年収でも家計への影響は世帯ごとに異なります。

この記事では、育休前に夫婦で確認したい家計の優先順位を、公式情報をもとに整理します。個別の受給可否や金額は、勤務先・ハローワーク・加入している健康保険へ確認してください。


育休中の生活費は「手取りの代わり」ではなく、家計全体で見る

育児休業給付は、原則として休業開始前の賃金を基準に計算されます。ただし、給与そのものではなく、上限額や休業中に支払われる賃金の有無などで実際の給付額は変わります。

まずは、次の3つを同じ表に書き出しましょう。

  • 入るお金:給与、育児休業給付、出産手当金の対象期間、児童手当など
  • 必ず出るお金:住居費、光熱費、通信費、保険料、返済、保育・医療関連費
  • 時期が読みにくいお金:出産準備、ベビー用品、帰省、家電の故障、更新料など

月単位の収支だけでなく、いつ入金され、いつ支払うかまで確認すると、「年間では足りるのに最初の数か月だけ資金が薄い」という見落としを防ぎやすくなります。

最初に確認したい公的な支援

育児休業給付

厚生労働省によると、一定の要件を満たす雇用保険の被保険者には、原則として休業開始時賃金日額の67%相当額が支給され、育児休業開始から181日目以降は50%相当額です。給付額には上限があり、休業中に賃金が支払われると減額または不支給となる場合があります。

また、出生直後の一定期間に夫婦双方が育休を取得するなどの要件を満たす場合は、出生後休業支援給付金が加わる仕組みがあります。対象期間や配偶者の状況には例外があるため、「自分たちが必ず80%になる」とは考えず、勤務先を通じて受給資格と見込み額を確認しましょう。

社会保険料の免除

健康保険・厚生年金保険の被保険者が育児休業等を取得する場合、事業主からの届出により保険料が免除されます。月額保険料と賞与にかかる保険料では条件が異なるため、短期間の休業や賞与月をまたぐ場合は、勤務先に手続き状況を確認してください。

産前産後と育休は入るお金の制度が異なる

出産のために会社を休み、給与の支払いがない場合には、健康保険の被保険者を対象に出産手当金が支給されることがあります。これは産前産後の制度で、育児休業給付とは対象期間・窓口が異なります。家計表では「産前産後」「育休前半」「育休後半」に分けて見通しを作ると整理しやすくなります。

夫婦で決めたい家計の優先順位

優先度 確認すること 夫婦での話し合い例
1 住居費・食費・医療費 毎月必ず払う額と、支払う口座を決める
2 光熱費・通信費・保険・返済 契約内容、引落日、見直しの可否を確認する
3 教育・娯楽・帰省など 予算枠を決め、月ごとに使い方を見直す
4 貯蓄・投資・大きな買い物 生活防衛資金とのバランスを見て継続額を話し合う

「どちらが何を払うか」だけでなく、休業期間中に変動する支出を誰がどの口座から出すかまで決めると、後から精算しやすくなります。片方だけが全体を抱え込まないよう、残高と予定を定期的に共有する方法も有効です。

家計が不安なときの確認順

  1. 給付金・給与・手当の入金予定日を、勤務先や公式の試算情報で確認する
  2. 固定費の引落日と金額を、通帳・カード明細・契約書で確認する
  3. 一時的な支出と、今すぐ必要ではない支出を分ける
  4. 制度の対象・申請期限を公式窓口で確認する
  5. 世帯の働き方や住宅費などを含めて整理したい場合は、個別事情を伝えられる相談先を使う

育休期間や復職時期、保育料、住宅費、扶養状況によって必要なお金は変わります。一般的な目安だけで判断せず、ご家庭の入出金予定表に落とし込むことが重要です。

よくある質問

育休中の生活費はいくら必要ですか?

必要額は、住居費・借入返済・子どもの人数・地域・復職時期などで変わるため、一律にはいえません。まずは固定費と3〜6か月程度の予定支出を把握し、制度による入金時期と比較してください。

育児休業給付だけで生活できますか?

給付額は休業開始前の賃金、上限額、休業中の賃金支払いなどにより異なります。給付率をそのまま手取り額とみなさず、勤務先経由の手続き内容と家計の固定費を照らし合わせる必要があります。

育休前・育休中の家計を一緒に整理したい方へ

「何を先に確認すればよいかわからない」「夫婦でお金の話を始めにくい」というときは、収入・支出・制度を一枚に整理してから話すと、判断の前提をそろえやすくなります。株式会社OPTI PRIMEでは、一般的な家計整理の相談窓口として無料FP面談と公式LINEを案内しています。

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参考にした公式情報(確認日:2026年8月10日)

本記事は一般的な情報提供を目的としています。受給資格・給付額・申請期限・家計上の判断は、勤務先、加入保険者、ハローワーク、自治体等の最新情報とご自身の世帯条件で確認してください。

監修者:【FP】雨宮蓮太のプロフィール

この記事の監修者

雨宮 蓮太

雨宮 蓮太

株式会社OPTI PRIME
代表取締役

2級ファイナンシャル・プランニング技能士、Advanced Cancer FP®(2級がんFP)、生命保険募集人、損害保険募集人、ハウスクリーニングアドバイザー。暮らしとお金の両面から、日々の選択に役立つ情報を発信しています。

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。家計・保険・資産形成等の判断は、ご自身の状況に応じて専門家へご相談ください。